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ラフマニノフ「死の島」

ラフマニノフは「死の島」(The Isle of the Dead)と言う曲を書いている。
曲と同名の絵があって、と言うより「死の島」の絵を見てラフマニノフが同名の曲を作曲したのだ。
柩を乗せた小舟がゆっくりと島に進む水音が表現されている。
スイスの画家ベックリンは生涯にこの絵を5枚描いており、その内4枚の所在が分かっている。
ベルリン、ニューヨーク、ライプツィヒ、バーゼルである。
自分が小舟に乗っかってしまう前に4枚の絵を見たいと思う吾輩であった。img_179.jpegベルリン美術館(2011.11.22訪問)
ヒトラーの執務室に架かっていたのはこの絵と思われる。
IMGP9055-2.jpg ニューヨーク・メトロポリタン美術館(2014.5.08訪問)
さすがにアメリカでは「普通の絵」扱いされていた。
NKN_3957 のコピー ライプツィヒ美術館(2016.5.08訪問)
この絵の撮影にあたり吾輩は「不審者」として監視された。
NKN_6819.jpg バーゼル市立美術館(2017.3.29訪問)
ベックリンの地元であるのに・・4枚中、唯一撮影が不可だったため絵葉書を複写した

吾輩の門出は淋しく、地味なものであった

img_003.jpeg 吾輩は滋賀県の某所で産まれた。
生後数十日目のことだった、吾輩の生家に「男」が現れた。
吾輩は粗末なカゴに入れられて男に手渡された。
この後、男と供に車で長時間の旅をして横浜に着いたのである。
車中、聴かされっぱなしのリヒャルトシュトラウスには閉口した。
男は時々、吾輩が生きている事を確認するかのようにカゴに手を入れてきて鼻先をつかんだ。
吾輩はこの男と暮らすことになる予感がする。
ああ、自分の生き方を自ら決められない「犬」という動物は不幸である。
生まれ故郷の旅立ちは、少なくとも吾輩が想い描いたものとは異なる。
大英帝国の国犬たる吾輩の門出にしては淋しく、地味なものであった。
今はひたすらこの男が乱暴な男でないことを願うのみである。

横浜には真夜中に着いた。
着くやいなや車の窓から、この男の妻が覗き込んだ。
唐突に「プッチー」と吾輩を呼んだ。
何だ何だ、吾輩の名前は、吾輩に相談も無く決まっているのか。
それも「プッチー」とは、何とも品格の無い、安易な名前ではないか。
吾輩の風貌を考慮もせず、俗な名前があらかじめ決まっていることに大いに不満である。
そのうえ男の妻は吾輩を持ち上げて「クチャイねえ」と言った。
クチャイとは何たる侮辱。
ああ大英帝国の権威はこの地には及ばぬのか・・。
長旅で疲れた吾輩は眠りについた。
明日はいい事ありますように・・。
img_01.jpeg 

この家には、チャイナ由来の先住犬が居た

img_3.jpeg この家には、冷ややかな視線を吾輩に向ける先住犬が居た。

かつて吾輩の祖国の植民地であったチャイナ由来のペキニーズ12歳である。
吾輩は段ボールのハウスにサークル暮らしだが、ペキニーズ(お局)はクッションベッドを与えられ、陽当たりの良い場所を占有し、自由きままに振る舞っている。

考え過ぎかも知れないが、お局は少なくとも吾輩よりも良い待遇を受けているようだ。
食事の時の匂いが吾輩の物とはまったく違う。
お局の食事は鍋から出てくるが、吾輩の食事はバケツから出て来ることを見ても明らかである。
この悔しさを晴らすために、一撃を加えてやりたいが、現状では勝ち目は無いとあきらめた。

男の妻は「新しい犬を迎えた時は、元から居る犬を可愛がりましょう。」などと言う、安もの愛犬雑誌の記事に影響を受けているのかも知れない。img_4.jpeg 

「プッチ」とはプッチーニの略らしい

IMGP5113.jpg 男の妻は「こんなに食べさせて大丈夫かなあ・・」と言いながら4回も食事を作る。

食事は有難いのだが、男の妻は食べた後、飲んだ後に「おくちおくち」と言って吾輩の口を無理矢理拭く。
小便の後は「おちっこおちっこ」と言って吾輩の○○を拭く。

大便の後も・・。
今や、多くの仲間が、この手のおばさんに「赤ちゃん」扱いされて暮らしていると聞く。
この夫婦には、とっくに親離れした娘が居る。
吾輩がこの地に来ることになったのもこの娘のすすめらしい。
考えようによっては自分への干渉の防波堤に吾輩を利用しようとしたのかも知れない。
娘は時々やってきて、吾輩をいじくりまわす。
その後は、冷蔵庫から肉や、海老などの食材をかっぱらって帰って行く。


吾輩の名前である「プッチ」とはプッチーニの略らしい。
この家は犬に音楽家の名前を付けるのが慣習になっておって、中でもプッチーニは吾輩で二代目になるらしい。
お局ペキニーズの名は「ベルディ」と言うから、オペラ狂いの家庭に引き取られた訳である。

「プッチ」なんて、決して気に入ってはいないが、「リヒャルトシュトラウス」よりは分かりやすいなあと思う吾輩であった。img_6.jpeg 

吾輩は飼い主に「生き甲斐」を与えてやっているのだ

img_7.jpeg 人間は、重荷を抱えたり、誰かの面倒を見る事で自分の存在価値を見い出す変な動物だ。
「会社を自分が背負っている」ような気になったり、「この子のために私は必要」と思える時が至福の時なのだ。
犬の意のままに人間を働かせるには、人間のこの習性を理解してやらなければならない。
吾輩の飼育には確かに手がかかる。
男の妻は吾輩と、お局の朝夕、つまり一日4回も散歩に出る。
男の妻は薬を包むスライスチーズの品質にまでこだわってくれる。
男は自分の髪はめったに洗わないのに吾輩を隅々まで洗う。
犬は一見飼い主に負担をかけているようだが、実はそうではない。
おおげさに言うと、吾輩は飼い主に「生き甲斐」を与えてやっているのだ。
「まったくお前はしょうがないなあ」と言いながら、しょうがないものの面倒を見ることに満足するのが人間と言う動物だ。
アルツハイマーの予防に「犬」ほど効く薬はないのだ。
吾輩も飼い主にはそれとなく恩返しをしている。
「ベロベロ舐めるなよ」と言われても舐め続ける方が飼い主は喜ぶ。
ロールケーキのようなセーターも我慢する。(写真上)
サカナ君になるだけで飼い主が喜ぶならお安いご用ではないか。(写真下)
img_8.jpeg 

我々は「家族」並みには扱われていない

img_9.jpeg 男が料理教室でローストビーフの焼き方を学んできて以来、ローストビーフが当家の常備食材となった。
男が、学んだ通りのレシピ通りにやるはずもないが・・。
当節、オー111がやばいので、焼く前の肉を舐めたりしてはいけない。(写真上)
いよいよ夕食・・。
何だこれ、法治国家でこんな事が許されて良いんか。
「切れ端」と言うよりはむしろ「先端」に近い。(写真下)
これでは「ロストビーフ」ではないか・・。
近年、犬を「家族の一員だ」などと言う人間が居るけれど、この皿の上を見れば分かるように、決して我々は「家族」並みには扱われていないのである。
この「差別」の実情をどのように世間にアピールするべきか、とりあえずこの「先端」を喰ってから考えたいと思う吾輩であった。img_10.jpeg 

一貫性の無さが犬のしつけにとって最悪の結果をもたらす

img_11.jpeg 男が吾輩におやつ(乾燥肉)をくれる時は必ず糸玉を投げて持って来させる。(写真上)

最初の内は、吾輩も喜んで取りに行くが、この男は限度と言うものを知らず、だんだん投げる距離が遠くなる。
吾輩はこの重い体で往復する苦労と、乾燥肉のかけらを天秤にかけた結果、乾燥肉を放棄しても良いと思い始める。
そうすると男は不機嫌になり、「そもそも犬と言うものは・・」から始まる、男の「犬論」をひとくさり聞かなくてはならない。
男は自分の事は棚に上げて「報酬は労働の対価である」という持論を崩さない。
犬がどれほど主人に忠実でなければならないか、桃太郎の話や、「盗賊の犬、帝に吠える」と言うチャイナの諺まで出て来る。

つまるところ男は、吾輩が改心して糸玉を取りに向かうことを望んでいるのだが、乾燥肉を放棄した以上、吾輩にその義務はない。
男が、しぶしぶ自分で投げた糸玉を回収に行く姿を眺めるのは実に愉快である。
次に男は、吾輩に与える予定だった肉片が手の中でベタベタする事に気付き、やり場がなく、不本意ながら吾輩に与えるのである。
この男の、この一貫性の無さが犬のしつけにとって最悪の結果をもたらすのだ。

犬も人間も「教育」については考えさせられることが多い。img_12.jpeg 

人間はそこそこの動物だ

img_13.jpeg ボールをくわえて「遊ぼ」て行くと男は「今忙しい」と言う。(写真上)
淋しそうに眠ったふりをすると・・。(写真下)
遊んでくれる・・。
人間はそこそこの動物だ。img_14.jpeg 

肺呼吸動物の肺に空気が届かないなんてのは誰の責任だ

img_15.jpeg 吾輩の鼻の穴から肺までの配管は先天的に細すぎて、酸素を取り入れるにも足りず、体温を下げるにも不十分である事がわかった。(写真上)
丸い写真は健全な犬、黒っぽい部分が気管である。
肋骨の太さと比較すると吾輩が生きているのが不思議なくらいだ。
肺呼吸動物の肺に空気が届かないなんてのは誰の責任だ。

このままの体で宿敵「夏」と戦うのは、福島原発より無防備な状態にあり、強制的に換気しないと爆発してしまう心配がある。
と言うわけで今日は、早起きして動物の呼吸器専門病院に行き、精密検査を受けた。
その結果、本犬に相談もせず、突然手術の日程が決まってしまった。
気道の狭くなっている部分を3箇所切り取って、空気の通りを良くすると言う計画である。
男は「少しと言わず厚めに切って・・」などと、生ハム注文するみたいな乗りである。
生死に関わる大手術を笑いながら承諾するこの男の薄情さが許せない。
吾輩は男に「3箇所も切って大丈夫か」と抗議したが、男は「切られの与三郎は34箇所も切られて生きていたんだぞ」と言う。
話の成り行きは心外であるが、呼吸困難で逝ってしまうのも淋しい。
手術が成功すれば、息苦しさから解放される・・。
が、必ずしも成功するとは限らない・・。
吾輩は気が重い。
夕飯のローストビーフがお局の分より厚かったり、スリッパをかじっても蹴飛ばされないのはどこかおかしい。(写真下)
男の部屋からはベルディのレクイエムが聞こえて来る。

いいかげんにしろ男。img_16.jpeg 

吾輩の貢献の度合いに着目せよ

img_19.jpeg 男の仕事の性質上、吾輩は会社の備品として購入されたらしい。今回の手術費用は備品の修理費だと男は主張する。
税理士が「本体の価値の3倍以上の修理費なんてあり得ない・・。その物を買い替えるのが筋・・」と主張した。

つまり吾輩の気管支の修理代(吾輩の値段の3倍以上)は税務上は経費とは考えられないと言う指摘である。
んんん・・、馬鹿こけ税理士め。
あったかい血の通った吾輩をプリンターのたぐいと同じに扱うのはやめんかい。
「買い替えるのが筋」とは何たる暴言。中古の吾輩の行き先はどうなるのだ?

そもそも君はこの家に対する吾輩の貢献の度合いっつうものを考えてみたことがあるんか?
要するにだ、吾輩の能力や存在価値に着目すれば、手術代が幾らであろうと必要経費であることは明白になるのだよ。
よく聞きたまえ税理士君。
第1に プリンターが留守番するか。
第2に プリンターの寝顔が可愛いいか。
第3に プリンターがヨーグルトのカップをきれいに舐めるか。(写真上)
第4に・・・・・。
(ここらで、あんまり役に立ってないことに気付く・・・)
何だねえ・・確かに手術代全額の経費算入は君の仕事上の立場では容認できないかも知れないね・・ハハハ。
50%くらいの自己負担と言う線はどうかな・・ハハハ。

首の手術跡も消え、夏のピークが乗り切れたことをもって良しとするか・・ハハハ。(写真下)img_20.jpeg 

自慢するようなことではないが吾輩はかなりくさい

img_31.jpeg 自慢するようなことではないが吾輩はかなりくさい。(写真上)
1週間に1度のペースで洗っても、3日目位からくさい。
吾輩を洗った日から3日間位は風呂場もくさい。
吾輩が昼寝するソファーもくさい。
知らずにそのソファーに座った人間もくさい。
吾輩専用の脱臭装置が働いているがさほどの効果はない。
吾輩が近寄るとにおいを感知してフル回転を始めるのが不愉快だ。(写真下)
抜け毛が匂うと言う説もある。
抜け毛の始末はルンバの担当だが、ルンバも信用できない。
ルンバの胃袋は容量が少なく、一杯になるとそれまで集めたものをバラまいて歩く始末である。
男の妻は「ルンバを毎日掃除するんならちっとも便利ではない」と怒ってる。
食餌の脂肪分を減らしたら改善されるなどという説もあるが、ばかこけ、食い物っつうのは脂肪が多いほど美味いんだ。
人間よ、くさいくさいと吾輩をやっかいもの扱いするな。
言っとくがお前ら人間もけっこうくさいど。img_32.jpeg 

元気なお孫さんで・・

img_33.jpeg デパートの(人間の)子供服、玩具の売り場で。
男と男の妻は吾輩のおもちゃを探している。

男「このボール柔らかくていいねえ・・」(写真上)
男の妻「5分でズタズタかもねえ・・」
店員「・・・」

男「これ、歯に引っ掛けて振り回すのにいいぞ・・」(写真下)
男の妻「ぶつけても平気だね・・」
店員「・・・」img_34.jpeg 

吾輩の好物は柔らかい「牛の肉」だってこと知ってるよね

img_35.jpeg おい、吾輩の好物は柔らかい「牛の肉」だってこと知ってるよね。
でこれは何だ、牛の「皮」じゃないんか。
これはランドセルや小銭入れや靴の原料じゃないんか。
確かに牛の臭いはするが、歯が立たんぞ。(写真上)
ンガ、ンガ、ンガ
2時間かかってやっとここまでだど・・。
ブルドッグは本能的に牛に喰い付くが、皮が好きな訳ないだろ。(写真下)img_36.jpeg 

本当に腫れるかなあ・・

img_37.jpeg 吾輩は訳あって今夜は眠るのが不安である・・。(写真上)
昼間、男が
「ここで・・・しちゃいかん。」
「・・・に・・・引っかけてみろ・・・が腫れるぞ。」
と言ってたのである・・。(写真下)img_38.jpeg 

食べ物に対する執着は祖国への「プライド」よりも重い

img_39.jpeg 吾輩は「与えられた餌は残さず食べる」主義だ。

男は「食べるだけ与えろ」の主義だから、因果関係は明白だ。
肥満の原因は他にもある。
気まぐれのお局は好き嫌いが激しく、昨日食べたものを今日は喰わなかったりする。
お局用に用意された食材で、お局が首を横に振った食べ物が吾輩の食器に廃棄される。
吾輩はディスポーザーか。
甘く見るな、バカにすんな。
チャイナ犬が食べ残したものを大英帝国の国犬が有り難がって食べるとでも思ってんのか。
正直言って、有り難い。
悔しいけれど、嬉しい。
ディスポーザー、大歓迎。
ハムやソーセージ、焼き鳥やローストビーフ、卵、栗、焼き芋などの味を知ったのは、お局の気まぐれのおかげであることを忘れてはならない。
犬にとって食べ物に対する執着は祖国への「プライド」よりも重いのである。
願わくばお局の「好き嫌い」が今後も続いてくれますように。

結果として、吾輩は立ち上がるのがおっくうになって来た。(写真下)
歩けば、荷物を積み過ぎのトラックみたいに左右によろよろする。

朝夕の散歩も軽快なものではなく、リハビリの様相である。img_40.jpeg 

そもそも犬は地震感知機ではない

img_143.jpeg 吾輩は爆睡しておって東北の大地震をまったく知らなかった。

数時間の後、腹が減って目が覚めると世の中が大混乱していた。(写真上)

犬には地震の予知能力があるなどと勝手な事を言う奴がいるが、そもそも犬は地震感知機ではないのだ。
男は吾輩に、

「何の役にも立たない犬だ」
「お前には危機管理能力の欠けらも無い」
「この先余震が来るから自分の身体は自分で守れ」
と夜の避難行動に備えて頭にライトを付けられちまった。(写真下)

「バカにすんな、吾輩だって、いざと言う時には役に立つど・・」と男に抗議をすると、
男が吾輩の体を見ながら、「役に立ちそう・・いざと言う時にはな・・」と言う。

そんなつもりで吾輩を太らせていたのか、この家は原発よりも恐ろしい。
img_144.jpeg 

どんな格好で寝ればいいんだ

img_41.jpeg 頭のてっぺんに小さなかさぶたができて、痒くて掻いていたら傷になって、

更に痒くなって、もっと掻いたら穴が広がり、血が出て、男に「馬鹿かお前は」と言われる大きさになった。
医者に行って、いじくりまわされて、「エリザベスカラーを付けましょう」と言う事になった。

エリザベスと言えば吾が祖国の女王ではないか。
女王陛下の勲章でも付けてくれるのかと思ったが、この始末。

かゆみ止めを注射されて眠いのだが、どんな格好で寝ればいいんだ。img_42.jpeg 

ただちに丸呑みして「うんち」にしてやる

img_43.jpeg 「ガタン」と窓に何かがぶつかる音がした。
吾輩がドタドタ駆けつけてみると雀がひっくり返って動かない。(写真上)
体は硬直しているが時々目玉が動く。
「棚からぼた餅」ならぬ「屋根から雀」
さっそくごちそうになろうと思ったが・・待て待て。
このまま小さな鳥肉をいただくより、この雀に恩を売り、大小のつづらを持ってこさせる方が得策ではないかと、思慮(欲)深い吾輩は考えた、

水を掛けたり、つっついたり、脅かしたりして・・。
1時間近く介抱して、やっと飛んで行った。
後はつづらの到着を待つのみとなった。

橋下大阪市長ではないが近頃の教育はおかしい。
お礼に届くはずの大小のつづらが来ないのである。
恩を仇で返す非常識スズメめ、
今度、落ちて来たらただちに丸呑みして「うんち」にしてやるぞ・・。img_44.jpeg 

犬なんかやってらんねえよ

img_45.jpeg 男の妻は、お局と吾輩を平等に扱おうと考えていることは評価するが、吾輩から見ると「深刻な差別」が存在する。
人間の食事時には、お局は男の妻の足元に居るが吾輩はサークルの中である。
この位置関係は圧倒的に吾輩に不利である。
男の妻がテーブルの下に手を伸ばす回数は、サークルまで出前される回数よりも明らかに多い。
内容も問題だ。
肉を切り分ける時、脂身を避けてお局の部分が切り取られ、残りの脂身が吾輩に回って来る。
吾輩が「脂身を好きだろう」などとイメージで決めるな。
大きさも問題だ。
お局は大きな肉でも、細かくちぎって食べるから、大きい塊が行く。
吾輩は一気に飲み込む。
男が「のどに詰めないように小さくしてやれ」などと余計な事を言ったために吾輩の切り身は小さいのである。
この条件下で、真の平等を維持するにはどうすへきか。
それくらいのことは人間でも分かるだろ。
そう、吾輩への出前の回数を増やすべきなのだ。
考慮すべきことは他にもある。
体格の問題だ。
体重が3倍も違う動物の、食事の「量的な平等」について一度じっくり話し合おうではないか。
お局は男の妻の足をつついて要求することができるが、吾輩の足は届かない。
吠えると男が怒るし、吾輩はどうすればいいんだ。
ったく・・犬なんかやってらんねえよ。img_46.jpeg 

吾輩にとって食卓テーブルの上は楽園である

img_47.jpeg 食いしん坊の吾輩にとって食卓テーブルの上は楽園である。
まず強引に椅子を動かして足を掛け、そこからテーブルへ登る・・。(写真上)
過去には、このテーブルの上でマドレーヌ、中華月餅、デコポン、眼鏡ケースなどの獲物を捕まえた。
吾輩は与えられる餌より、自ら捕獲した獲物が格段に美味い事を知ってしまった。
その都度、再発防止策が話し合われ・・。
椅子を廊下に出しておく方法が試されたが、面倒臭くなったらしく、
現在はゴムで椅子を固定する安易な方法(写真下)が採用されている。

「あいつを固定するのが一番良いのだが・・」と言う男の意見が却下されて助かった。img_48.jpeg 

食事の準備ができたら、吾輩も定位置へ急ぐ

img_49.jpeg (人間の)食事の準備ができたら、吾輩も定位置へ急ぐ・・。(写真上)
ところが、この椅子には「車」がついているので、
うまく乗らないと、
遠くに離れてしまい、笑い者にされる。(写真下)img_50.jpeg 

一夜明けると単なるおっさんに戻る

img_51.jpeg 男の部屋から、小型犬の悲鳴のような声が聞こえて来る。
ソプラノとかアルトとか言う牝犬らしく、訳の分からん事をわめいている。
男が好きなのはバリトンとかバスとか言う牡犬で、こやつは吾輩よりも低い声でうなっている。
男は「パグリアッチ」や「ドンカルロ」「イオランタ」など牡犬の聴かせどころのあるオペラが好きらしい。
同じ演目を異なる歌手で聴き比べるのが面白いらしいが、吾輩が思うにはやかましいだけである。
何よりも迷惑なのは、男がだんだん劇中人物になりきってしまう事だ。
「憎しみと愛はおなじ物だ」「一番親しい人間が裏切るのだ」「いっそ盲目の方が幸せだ」みたいな隣人には意味不明で、はた迷惑な心境になって、突然2階から降りて来て、真夜中に風呂に入る。
日頃から訳の分からん事を平気で言う男が、突然中世の騎士になり、悲劇の王になってしまうと更に始末が悪く、周りはたまったものではない。

この幼稚で単純な精神構造の騎士は、一夜明けると単なるおっさんに戻っていて、目玉焼きの「黄身が柔らかい」などと不満を言い、新聞を見て政治家に「バーカ」と言う。
こんな男と数十年、男の妻はよくサンチョパンサを演じて来たと思う。img_52.jpeg 

こんな野郎が居るから女はつけあがるのだ

img_53.jpeg 女のうまい扱いかただと?(写真上)
そんなもの無いのではないか?
吾輩の犬生経験から言わせてもらうと、
 褒めればつけあがる・・
 叱れば泣く・・
 殺せば化けて出る・・
 ムチ、グチ、ケチ・・。
女の「うまい扱いかた」なんて「不可能」だと断言できる。

この・・馬鹿野郎・・。(写真下)
こんな野郎が居るから女はつけあがるのだ・・。img_54.jpeg 

医者に行って痛い思いをする吾輩の身になれよ

img_55.jpeg ひでえめにあっちまった。
吾輩も、お局も小さなホットカーペットの上で寝ているが、吾輩だけが低温やけどになっちまった。
男の診断によると、「損傷は皮下組織に達する」「重傷ではないが軽傷でもない」だと。
男が発表した吾輩の低温やけどの因果関係は次の通り。
原因(1)短毛種はヒーター部分に直接くっつく。
原因(2)体重が重いからヒーター部分に強くくっつく。
原因(3)バカな犬は同じ姿勢で爆睡するからヒーター部分に長くくっつく。
ふざけんな、何が3大原因だ。
分かってんなら予防しろっつうの。
医者に行って痛い思いをする吾輩の身になれよ。
みりん干しみたいな傷あとが痛々しい。
吾輩が傷口を足で掻けないように、男が妙なシャツを作った。
「傷痍軍人モード」だと男は言うが意味不明。(写真上)img_56.jpeg 

舌先3寸余分なのはお前だ

img_57.jpeg 「蜂に刺されるから引っこめとけ」と男は言うが、吾輩の舌は眠っている時でも少し出ている。
品種改良で口吻が退化した犬では、舌の長さは昔のままなので相対的に長いのだ、と男は人に説明しているが、あやしい話だ。
「そうではないか」と思ったら断定してしまうのは男の悪い癖で、周りの誰もが迷惑している。
男はチーズ誘導式舌先測定装置を考案して吾輩の舌を測定した。
その結果「先端の3寸が余分」との結論を出した。
馬鹿にすんな、舌先3寸余分なのはお前だっつうの。img_58.jpeg 

犬の誕生日がどうした

img_59.jpeg 朝、男の妻が男に「今日はプッチの誕生日だから・・」と言ったら、
「犬の誕生日がどうした。」「蛙にだって誕生日はある。」とまったく可愛くねえ男・・。
そのくせ、自分の部屋でこっそり赤い帽子を作ってやんの・・。
で、いつもは皿を舐めさせてくれるだけだった生クリームのケーキを、1個まるごと食べさせてもらった。
うめかった。(写真上)
おい顔拭いてくれや。(写真下)img_60.jpeg 

うるせえ、お前に言われたくねえよ

img_61.jpeg デパ地下で焼き鳥のいい臭いがしていたらしく、男の妻が「吾輩とお局用」に買って来てくれた。

そもそも男は「チキン」が好きではないのであるが・・。
何と、最初に「これけっこう美味そうやな」と言って男が1本食べ。
「これはどうかね」と言って男の妻が1本食べ。
「ネギは犬には毒」と男が2本食べ。
「胡椒も良くない」と男の妻が2本食べ。
夫婦でほとんど完食。
おい、ちょっと、ちょっと待てよ、冷静に話し合おうではないか。
あんなに沢山あったのに、何たること。
結局、吾輩とお局には、タレをお茶で洗い落とした笹身の破片がひとつか。(写真上)
レバーも手羽先も臭いをかがせただけなんか。
殺気立つ吾輩を見て男が言う。
「今ごろ東北地震の被災地では、犬が腹を減らして・・」
うるせえ、お前に言われたくねえよ。(写真下)

img_62.jpeg 

権益にどっぷり浸かった犬を正しい判断に導くのは容易ではない

img_63.jpeg 吾輩は当面このサークル内で過ごすことになっている。(写真上)

広さの点ではさほど不満はないのだが、お局がサークル越しに吾輩を見る時の小馬鹿にしたような態度が看過出来ない。
弱き者を抑圧して、一部の特権階級だけが自由を謳歌するやり口は、まさしくチャイナ的である。
弱者の犠牲の上に成り立つ自由なんぞは真の自由ではあり得ない。
もちろん吾輩は「お局のように常時自由の身にしてくれ」と男に要求しているが、大小排泄物の適正処理問題が解決するまでは認められそうにない。

吾輩の常時自由化問題には、排他的既得権益を主張するお局が最後まで反対するだろう。
話し合いでは拒否権を発動する可能性があり、それなりの根回しが必要だと思われる。
人間を丸め込むのはたやすいが、権益にどっぷり浸かった犬を正しい判断に導くのは容易ではない。
とは言うものの、お局とて要介護の後期高齢犬、吾輩の体格は脅威のはずで、対立路線を放棄して、柔軟外交に転ずる可能性も否定できない。

散歩に出掛けるためのドアーとスロープが完成した。(写真下)img_64.jpeg 

もっと金になることに精を出せ

img_65.jpeg 男が倉庫から変な機械を引っ張りだしてきた。
男は糸の通し方も分からず、結局機械は倉庫に逆戻りした。
しかし、吾輩が気になるのは横に置いてある赤い布と白い玉だ。(写真上)

この季節にこの材料で作れる物は犬でも分かる。
やっぱりなあ・・。(写真下)
手縫いしたらしい。
おい男、もっと金になることに精を出せよ・・。img_66.jpeg 

もともと役に立たない吾輩は捨てられることがない

img_121.jpeg ん・・気持ち良く眠っている吾輩に、突然ぶつかって来る奴がいる。

ゴミくず回収犬「ルンバ」だ。
こいつはアメリカ原産の使役犬の一種で、吾輩の抜け毛を掃除するために男が飼育を始めたらしい。
あたり構わず歩き回って拾い食いする下品な奴だ。
ピポパポと変な鳴き声が不愉快である。
思えば・・掃除するためだけに作出されたルンバはあわれな犬だ。
吾輩とて、完全に自由が保証されているわけではないが、こなさなければならない「仕事」はない。
それでいて眠い時には眠り、腹が減る前には餌が来る。
お前なんぞは、足のゴムがすり減って、吸い込む力が衰えただけでぶち捨てられてしまう運命にあるのだ。
つまり、役立つ奴は役立たなくなったら捨てられてしまうが、もともと役立たない吾輩は捨てられることがないって訳よ。
肩ひじ張って「役立とう」などと思うから、働きづめに働いても報いられないのだ。
おろかなルンバよ、よく聞け。
役に立たないからと言って「無用」なわけではないのだよ。
ま、まだまだお前は「人間並み」ってことよ。

男の妻が「ふき掃除するロボットは無いのかねえ」て言ってたぞ。
お前なんか、すぐに飽きられっから・・。

ほらほら早く椅子の下のパン屑を拾え。img_122.jpeg 

ブルドッグにとってこんな不名誉なことがあっていいのか

img_67.jpeg イギリスやアメリカでのブルドッグの位置づけは「ノンスポーティング・ブリード」つまり狩猟の役に立たない犬種に分類されている。(写真上)
無能呼ばわりはあんまりだと思ったのかどうか知らんが、イギリスでは「ユーティリティ(実用犬?)・グループ」と言うのを作ってブルドッグを放り込んでいる。
しかしこのグループ、仲間を見れば分かるが、どうにも分類のしようがない「雑多」な犬のグループで、実際は「無用犬グループ」なのである。
ブルドッグにとってこんな不名誉なことがあっていいのか。
断固、訂正と謝罪を求めるべきではないのか。
ブルドッグをこんなグループに分類した責任者よ出てこい。

(吾輩) 君はブルドッグの能力を過小に評価していないかね?
(責任者)・・していません。
(吾輩) ブルドッグが狩猟の役に立たないなんて本当かね?
(責任者)・・やっぱ無理でしょ。
(吾輩) 吾輩の日々の生活態度を観察しても「無用犬グループ」がふさわしいと思うかね?
(責任者)・・ピッタリだと思います。
(吾輩) ・・尋問を終わります。

ペットボトルかじっていていいのかなあ。(写真下)img_68.jpeg 

「万有の真相」の前には、ちみ達の苦悩など屁に等しい

img_123.jpeg 吾輩は犬生の先輩として、ちみ達にひとこと言っておこうと思う。
ちみ達若犬がふわふわと浮いた気持ちになるのは、精神が「たるんでる」からだ。
邪念を捨てて若いうちはひたすら学問に没頭せよ。(写真上)
先犬の書物をひも解き、その中に青春の答えを求めよ。
「万有の真相」の前には、ちみ達の苦悩など屁に等しい。
昨今、ちみ達の周りには、邪悪な文化が溢れておるが、安易な方に流されてはならぬ。
愛だの恋だのと浮かれる前に自らを磨け。
つまり婚活の基本はだ、自らを高める事に尽きるのだよ。
物欲しそうに追っかけるのが最もみっともない・・ハハハ。
吾輩を見れば分かる通り、1犬前の犬としての高い見識が身に付けば、周りが放っておかんものなんだよ・・ハハハ。
メス犬が居ない国があれば逃げ込みたいくらいだよ・・。
ちみ達には刺激がきつい話で悪かったなあ・・ハハハ。

こ、この馬鹿野郎・・。(写真下)
img_124.jpeg 

吾輩にだって我慢の限界と言う物がある

img_69.jpeg 吾輩にだって我慢の限界と言う物がある。
何処へ行ったのかは知らんが、こんなに留守が続くと高貴な野生が甦る。
そもそも吾輩は、物事をうやむやにする事を好まない。
悪事を行う時は一途に悪に徹するのである。
徹している顔(写真上)

結果的に、男と男の妻に叱られることになるが、ひっぱたかれる事はない。
叱られた時は、下向き加減のこのポーズがもっとも効き目がある事も知っている。(写真下)img_70.jpeg 

お局が新入りの吾輩に敵意を抱くのも無理はない

img_103.jpeg 吾輩が来る前は、この家はお局の天下で、我がままに一日のんびり暮していたらしい。

お局が新入りの吾輩に敵意を抱くのも無理はない。
最近は「吾輩が一時的な客ではない」とあきらめたのか、お局はかなり柔軟になってきた。
尖閣ソファーには、お局が上陸中にも登れるようになった。(写真上)
ただし吾輩の友好のしるしである「ほおずり」や「ペロペロ」は拒否されたままである。


吾輩のおかげで、お局以外の関係者にも少なからず負担をかけているようである。
吾輩は「きれい好き」でトイレシーツが汚れていると、そこでは「しない」ので、トイレシーツの廃棄量が多く、ゴミ出し当番を男が引き受ける事になった。
男は「近所の人に会うのが嫌だ」と言っていたが、誰が近所の人かも分からないありさまで、
「誰にでも挨拶してれば問題ないのよ」と妻に言われ、しぶしぶ30メートルを早足で往復する。
最近はプラスチックごみも運ぶようになったが、「これは燃えるごみか?プラか?」と、
自分の担当となるといちいちうるさいのも男の特徴である。
「こんな事は市の仕事ではないか」「市民税を返せ」などと八つ当たりもする。

しかしまあ、色違いの分別ゴミ箱を買って喜んだりしているのだから無邪気な男である。(写真下)img_104.jpeg 

閻魔より怖い物があるとでも言うのか

img_159.jpeg 閻魔「お前はアイスランドの○○岬へパフィン(ニシツノメドリ)の写真を撮りに行ったか?」
吾輩「行きましたでごぜます」
閻魔「そこで写真を撮っていたら誰かが近寄って来なかったか?」
吾輩「来たでごぜます、おせっかいな現地のおやじでごぜます」
閻魔「で、その親切なおじさんは何と言ったんだ?」
吾輩「パフィンをもっと近くで見たければあこへ行けと、指差して・・」
閻魔「あこ、とはどこだ?」
吾輩「え閻魔様、それだけは言えねです、ごかんべんを」
閻魔「証拠はばっちり揃ってるんだ正直に言ええ」
吾輩「レ、レストランでごぜますだ」
閻魔「レストランにパフィンのローストとか良く煮込んだシチューがあるとでも言うのか?」
吾輩「へえ何でもパフィンは地元民の貴重なタンパク源(郷土料理)なのでごぜまして」
閻魔「で、お前はかなり硬くて臭みのあるパフィンを喰ったのか?」
吾輩「・・え、閻魔様・・それは答えられねのでごぜます」
閻魔「なんで答えねんだ・・この閻魔より怖い物があるとでも言うのか?」
吾輩「ごぜますだ、もっとおっかないですだ」
閻魔「閻魔より怖いものとは何だ、はっきり言え」
吾輩「ネットで好き勝手な事言ってる動物愛護グループでごぜますだあ」
閻魔「それには、さ、逆らわん方が無難やどおお・・」
吾輩の舌は無事であった。(写真下)img_160.jpeg 

吾輩の昼寝場所として最適の環境

img_71.jpeg 吾輩は1日に何回か男の仕事部屋を巡回するが、
男がまじめに仕事をしている事はめったにない。(写真上)
人間には「労働の苦しみ」と言うものがあると聞いていたが、
この程度で良いのなら吾輩も人間に産まれてもよかった気がする。
仕事はしないくせに、エアコンは効いているので、吾輩の昼寝場所として最適の環境である。img_72.jpeg 

吾輩の存在価値がキラリと光る午後

img_73.jpeg 「今なら年会費無料」などと言う甘い言葉にのって作ったカードで財布が一杯になっている。
男は「最小限のカードに整理しよう」と思い立ち、カードの解約作戦を開始した。
カード会社とのやりとりが終わり、「この電話をお切りになりましたら、ハサミでカードの磁気部分を切って破棄してください」と言う流れ・・。
だが手元の華奢なハサミでは刃が立たない。
で、万能シュレッダーの出番である。
ガリガリ、バスッ、ペッ。(写真上)
吾輩の存在価値がキラリと光る午後のひとときであった。(写真下)
img_74.jpeg 

法律や話し合いなんぞで紛争は解決しない

img_75.jpeg 国際法?、歴史認識?、馬鹿こけ。

んなこと言ってる暇があったら、とにかく上陸して居座っちまえばいいんだ。(写真上)
そこらじゅうに吾輩のにおいをこすりつけて誰も近寄れないようにすれば事実上吾輩の領土になるのだよ。
すでにお局はこのソファー上陸をあきらめたではないか。
吾輩のよだれでベタベタのおもちゃの配備におじけづいて、人間さえも座らなくなったではないか。
法律や話し合いなんぞで紛争は解決しないってことよ。
つまるところモラルよりチカラなんだよチカラ。

図書館より潜水艦。
ロボットよりロケット作る奴が賢いのよ。
ひとたび権力を握れば何でも許されるってことよ・・ワハハ。
もはや吾輩にこわい物など(ほぼ)無いのだ。

ん、下の写真?
トイレじゃない所でウンチして怒られてるところ・・・・しいましぇん。

img_76.jpeg 

吾輩は頭の上に物を載せられるのが嫌いである

img_77.jpeg 吾輩は中国の政治は嫌いだが中華料理は好きである。
あの黒い鍋1個で、あれだけの料理を作る民族はやがて世界を征服する・・と恐れている。
吾輩のハウスから「横浜中華街」までは近いので、来客があれば「中華街」へ案内するのが常(楽)である。
来客の年齢や趣向を考慮して店を選ぶ事になるが、200以上もある店から1店を選ぶのは大変な作業である。
派手に宣伝している大きな店は雰囲気は豪華だが、手抜きが目立ち、がっかりする事がある。
高級なら良いかと言うと必ずしもそうではない。
馴染みのある食材が出てこないのでかえって不評だったりする。
吾輩も鯉のくちびるなど美味とは思わない。
知る人ぞ知る、岩手県大船渡吉浜産のアワビ(きっぴん鮑)は東日本大震災で壊滅的な打撃を受け供給がストップしている。
乾燥アワビは数年寝かして食するので、現在は寝ている分を起こして喰えるが、その先が見えないため争奪戦が始まっている。
「無くなる前に喰いたい」と思う人は早めに吾輩に連絡を・・。

おい、こう言う冗談嫌いだぜ・・。(写真下)
吾輩は頭の上に物を載せられるのが嫌いなのである。img_78.jpeg 

プライドよりもおやつの欲しい吾輩であった

img_79.jpeg トレーナー君、君が職務熱心なのは分かるが、見当違いの「ネタ」はいかがなものか・・。(写真上)
その辺の愛玩犬ならともかく、大英帝国の誉れ高いブルドッグが、おやつに釣られて、自分の頭より高く手を挙げるなんてのは、考えられないねえ。
気難しいことで有名な吾輩がこともあろうに「ハイ」「タッチ」なんかするわけないだろ・・。
君は犬種による気質の違いと言うものをもっと研究すべき・・なんだが。
まあ、建て前はともかくとして・・。
プライドよりもおやつの欲しい吾輩であった・・。(写真下)
img_80.jpeg 

犬も人間も苦悩を乗り越えて大人になって行く

img_141.jpeg 吾輩の寝床を囲っていたサークルが取り払われ、ほぼ自由の身となった。
気分晴れ晴れ、さっそく日頃から心を寄せるお隣(お局)にご挨拶に伺ったが・・。
歓迎されていない・・。(写真上)
自分の自由が他犬の不自由によって成り立っていることは分かる。
犬も人間も苦悩を乗り越えて大人になって行くことは分かる。
「現実を受け入れる謙虚な心」は犬の一生を豊かにすることも分かる。
「目の前に在るものに感謝する心」は犬の品格を高めることも分かる。
しかしだ、
この排他的なチャイナ犬の、
礼を失した態度は、
国際社会が許さんぞ・・。(写真下)
んにゃろお・・。img_142.jpeg 

吾輩の避難所生活は絶望的

img_145.jpeg 災害対策を真剣に考えなくてはならんご時勢である。

非常時に持ち出すものをリュックに詰めて用意しておく事になった。
いざと言う時には男がリュックを持ち、

男の妻がベル(お局)を抱いて飛び出す手筈となった。(写真上)
・・・。
・・・。
吾輩の脳裏を、東北の被災地をうろうろする牛の姿が頭をよぎる。
 何人前も喰う
 騒がしい
 スリッパをボロボロにする
 いびきがひどい
 くさい
確かに・・吾輩の避難所生活は絶望的とも言える・・。

しかし、餌の食い方は分かるが取り方の分からない吾輩には野生の生活は無理なんだよ。
男よ、心を入れ替えて賢くするから吾輩も連れて逃げてくれ。

ちょっと重くて悪いんだけど・・。(写真下)img_146.jpeg 

吾輩の顔は「あればいい」顔なんか

img_81.jpeg 男が「そもそもこの犬は自分の顔の実情を知らないのではないか?」と言い出した。
で吾輩に鏡を見せる事になったのである。
この間の夫婦の会話が許せない。
「ショックが大きすぎないか・・」
「つらい事は早く経験した方が良い・・」
「自殺しないかなあ・・」
「大丈夫、顔なんかあればいいんだから・・
大きなお世話だ、吾輩の顔がどうしたと言うんだ。
吾輩の顔は「あればいい」顔なんか。
なんで、吾輩が自殺するんか。
確かに各部品の作り方は粗雑で、大きさにもばらつきがあり、その位置関係にも改善の余地は認める。
確かに各部品の取り付け具合はずさんで、雨が直接口に入って困ってる。
だからと言って、吾輩が自分の顔に誇りを持っていないとでも言うんか。
鏡を見たとたんに吾輩がショックを受けるとでも言うんか。

諸君、耳の穴かっぽじって良く聞きたまえ。
世が世であれは吾輩は、大英帝国の誉れを一身に・・・・・かかか。
かがみ、かががががみ・・・・・がが。
バタン・・・・・(気絶)img_82.jpeg 

一般論として「良い人」は商売には向かない

img_83.jpeg 男の所には時々来客がある。
で、客と終始なごやかな会話が続き、にこにこ帰って行くケースと、
激論になって、顔色変えて帰って行くケースとがある。
前者はまったく見込みなしで、にこにこ送るのは2度と会わない人間への男の配慮である。
後者の多くは後日再来して、商談に入る。
「会社は社長の器だけ大きくなる」と言われるが、この器とは「感性」に他ならない。
感性はおおむね生得性のもので、知性は習得性のものだと言うのが男の説である。
知性は、感性の受け皿に盛りつけるしかないので、大人になってから覚えた姑息な知識など、人間を大きくすることにはならないのだ。
一般論として「良い人」は商売には向かないのだ。
今日もまた、なごやかに客が帰って行った。(写真上)
名刺の破棄は吾輩(万能シュレッダー)の担当である。
img_84.jpeg 

吾輩は肉食動物だってことを忘れんなよ

img_85.jpeg 男の知人に不幸があり、がんの恐ろしさを聞いて帰って来た男が、人間ドックを探し始めた。
男は吾輩にはどんな薬でも無理矢理飲ませるくせに、自分はバリウムを飲みたくないと言って、バリウムを飲まなくていい人間ドックを探している。
男の妻も「あれはやだ」「これもやだ」と気が進まない。
人間ドック業者も客の獲得競争が激しいようである。
温泉だの、高原リゾートだのと旅行とセットになっているのもある。
長野県まで検便を運んでどうする。
結局「検査が終わったら寿司を食わせる」と言う海に近い病院があり、そこに決まった。
食い物につられるなんてのは犬並みではないか。
バリウムを飲まない分、放射能を帯びた薬を血管に注射してトンネルを通して画像で診るらしい。
「検便2日分、痰を3日分持って来い」と書いた書類を検査当日に読んだ男が、ちゃんと準備したと言うからどこまでもいい加減な男だ。
痰はとうとう出なかったらしいが・・何を入れたんだ?
男が友人に人間ドックの話をしたら「体以外に根性も診てもらえ・・」と言われたそうだ。
この点、吾輩もまったく同感である。
この男の根性(末期症状)には放射線も効かないと思うけど・・。
で、検査の結果、お前らが医者の指示で野菜中心の食事をするのは勝手だが、吾輩は肉食動物だってことを忘れんなよな・・。(写真下)img_86.jpeg 

フィンガルの洞窟は実に行きにくい場所にある

img_87.jpeg メンデルスゾーン好きの男が「フィンガルの洞窟」を聴いていて、突然地図で洞窟を探し始めた。
これはやばい、留守番の前兆だ。
ところがである。
フィンガルの洞窟は実に行きにくい場所にある。
しかも洞窟のある無人島(スコットランド・スタファ島)には夏場しか船が出ていないことが判明した。
やむを得ず今回は廃案となったが、この男はきっと行くと思う。(写真下)
img_88.jpeg 

この家の食生活は何も改善されないのであった

img_89.jpeg 男の人間ドックの結果が送られてきた。(写真上)
予想通り、血がドロドロで、悪玉コレステロールが大繁殖していて、食生活の改善が必須と書いてある。
「肉中心から魚中心に切り替えよう」
「野菜料理を研究しよう」
と殊勝なことを言っていて、今日は買い出しの日である。

「健康食と言えばめざしだ」と突然「土光さん」を思い出す男・・。
「秋サバおいしいよ」の声につられて鯖を買い、血がサラサラになったつもり・・。
何となく「健康」に向かって一歩一歩歩き始めてる・・という気がしたのだが。
実際には「肉売り場」に向かって一歩一歩歩き始めていたようで・・。
肉売り場のおばさんと目が合ってしまった。

・・で、この家の食生活は何も改善されないのであった。
浮いてしまった「めざし」がかわいそう。(写真下)img_90.jpeg 

高い財布を持てば年収が増える

img_91.jpeg 男が人間ドックの待合室で雑誌を読んでいたら「年収は財布の値段の200倍に一致する」と言う記事があったらしい。

それ以後、男が何人かに実際に財布を見せてもらい収入の調査をしたら、おおむね当たってるではないか。
で、強欲な男は「高い財布を持てば年収が増える」と勝手な解釈をしたのである。
(雑誌の記事はそんなこと約束してない)

男はネットで10万円見当の財布を探してみたが、常識的にはブランドものでも5万くらいの物が高品質で、それ以上は素材がワニとかトカゲとかゲテものが多くなる。
気持ち悪い思いをして10万円のワニ皮を持つか、年収との兼ね合いに悩んでおる。
で、今使っている財布を出して見たら、くたびれたウシ皮が「長年面倒見たのにワシを捨てる気か」と睨んでいるような気がして、「これで十分」と言う気持ちが強くなり、結局今の年収で我慢することになったらしい。(写真上)

男は「収入が財布の値段に比例するなら誰も苦労しないよなあ・・」などと勝手にこの話を終わらせてしまったが、突然財布を覗かれて「洗濯屋の伝票なんか入れるな」「札の向きを揃えろ」とか「二つ折りの財布は最悪」とか言われた隣人はおおいに気分を害してる。img_92.jpeg 

健全な犬科動物にとって「電気」なんか不要である

img_157.jpeg 原発事故のおかげで、毎日3時間停電(計画停電)する。
いいんじゃないの・・。

そもそも健全な犬科動物にとって「電気」なんか不要である。
犬は人間と暮らすようになって明らかに堕落した。
いつの間にか横着な人間が作り出した「あやしい文化」に依存して暮すようになってしまった。
ああ情けない。
電気?、ガス?、水道?、んなもの誇り高き犬にはまったく不要だ。
今こそ、自然回帰の時だ、犬どもよ立ち上がれ。
目覚めよワンワン、ルソーの哲学に学べ。
ご先祖オオカミの時代から脈々と続く犬本来のアイデンティティを取り戻す時が来た。
いかさまに満ちた人間社会との決別の時が来たのだ。


・・とは言うものの、俗な人間社会にどっぷり浸かってしまっている吾輩の場合は、真っ暗な夜を過ごすのはつらすぎる。
・・と言う訳で、ろうそくの灯りを見つめながらひたすら3時間待っているのである。(写真上)
昼間は何とか我慢出来るが、夜の停電は勘弁してくれよ。

img_158.jpeg 

プロフィール

 wagahai

Author: wagahai
 
吾輩はブルドッグである。
人生に比べると犬生は短い。 
人も犬も命の長さは調節できないが、幅は幾分加減できると思う。
犬生は一幕のオペラ(喜劇)である
拍手喝采の内に幕を降ろしたいものだ。

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